「バーコードってすべてJANコードだよね…」と10年前の私は思っていました
JANコードはお店に売られている商品に付いているバーコードです。
ほとんどの商品についているといっても過言ではありませんし、JANコードは私たちの生活を便利にしてくれています。
流通や店舗運営などの効率化には欠かせない存在ですが、実はビジネスでも有効活用することでより人的ミスや、大きな改善に繋がる可能性もあります。
私はバーコード職人というサイトを運営しており、バーコードやバーコードリーダーを用いた改善を行っています。
今回は『JANコード』について徹底解説します。
JANコードの作成・申請・活用事例をご紹介しますので、この記事を読めばJANコードのすべてが分かるようになります。
JANコードとは
JANコードは私たちの生活に最も身近に存在しているバーコードです。日々の生活で当然のように使われていますので、バーコード=JANコードと思われている方もいらっしゃるかと思います。
JANコードは商品用の流通コードとして商品などについており、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどに利用されているPOSシステムにも活用されています。
世界中で共通のコードとして使用されており、海外ではEANコードと呼ばれています。またJANコードは数多くあるバーコードの種類の中の一つですので、バーコードは他にもCODE39やITFコードなどがあります。
JANコードの構造
ここではJANコードの構造について解説します。
JANコードは一見ただの棒が並んでいるように見えますが、バーコードの白と黒の棒にはそれぞれ意味があります。
①余白
最も左側にある余白はクワイエットゾーンとも呼ばれており、正常にスキャンを行うために重要です。
この余白が狭すぎる場合は、バーコードの読み込みができなくなる可能性があります。
②キャラクタパターン
キャラクタパターンは暗色の部分と明色の部分の組み合わせで、JANコードの数値を表しています。
③ガードパターン
ガードパターンとはバーコードの中央と、始まり、終わりを示すためにある少し長めのバーです。
すべてのJANコードに存在していますので、身の回りの商品を見てみてくださいね。
④目視文字
スキャナ-などで読み取れない場合、目視確認をするためにあります。 ならかの原因でバーコードを読み取らない場合に 手打ちで入力することがあります。 補助的な役割ですので、必ずしも必要な文字ではありません。
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バーコードとの連携で業務効率化にも繋がりますので業務改善を行いたい場合にもオススメです。
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JANコードの仕組み
JANコードには、13桁の数字で構成される標準タイプと、8桁の数字で構成される短縮タイプの2種類があります。
2種類ともに左から順にGS1事業者コード・商品アイテムコード・チェックデジット の番号が並びます。
GS1事業者コード(9桁または7桁)、商品アイテムコード(3桁または5桁)、チェックデジット (1桁)の構成
国コード(2桁)、GS1事業者コード(4桁)、商品アイテムコード(1桁)、チェックデジット (1桁)の構成
次に、日本のバーコードの国番号について見ていきましょう。バーコードの国番号は、国際EAN協会から割り当てられたものです。日本のバーコードには、国番号が2つあり、その数字は45と49です。実際にスーパーで日本の商品のバーコードを見てみても、45と記載されているものと49と記載されているものがあります。
45という数字は何なのでしょうか?
実は45という国番号は、1992年に国際EAN協会から新たに付与された国番号です。
どちらも日本の国番号を意味していますが、49の国番号の場合には5桁の企業者コードと決められており、企業者コードがそれよりも多くなった場合に45の国番号が使われます。
JANコードのメリット
JANコードを導入するメリットとしては、主に以下の3項目があります。
- 業務効率化
- 人的ミス削減
- 効果的なデータ管理・分析
業務効率化
JANコードのより業務の効率化を期待できます。
例えばレジ作業ではJANコードをスキャンすることにより商品情報の読み取りが瞬時にできるため、レジ作業の大幅な時間短縮につながります。また、レジ業務の短縮により、顧客の待ち時間が短縮できますので満足度向上につながります。
さらにJANコードにより在庫数を瞬時に管理できるので、在庫管理作業や仕入れ管理作業もスムーズに進みます。
よって業務効率化により人件費の削減にもつながるのです。
このように、販売業務における大半の業務は、JANコードによって大幅に効率化できることがわかります。
人的ミス削減
JANコードがあれば商品情報をバーコードで管理できるためヒューマンエラーによる間違いが発生しにくくなります。また店員がレジのボタンを押すなどの手間がないので、レジの打ち間違いが起こりません。
JANコードがあればバーコードを読み取るだけでよいので、商品の判別内容を間違わないように気を付ける必要もないです。
販売管理作業や仕入れ作業などで商品の読み込みが自動化されるので、毎日の作業でヒューマンエラーが起こりにくくなります。
効果的なデータ管理・分析
JANコードで管理すると、商品データを蓄積できます。
また、POSレジシステムと紐づけることにより顧客の年齢や性別なども管理できるようになれば、様々な分析に繋がります。
例えば、在庫状況や売上状況のデータを管理し分析することで、商品がいつ、いくつ売れたか分かるようになります。
データを分析に使えれば、客層ごとの売れ筋や、季節や天候によって商品の仕入れをどのようにコントロールすべきかなどがわかるでしょう。
このように商品データや顧客データ、売上データ、在庫状況のデータなどがあればさまざまな分析ができ、マーケティング活動に活用できます。
JANコード導入によりデータ分析ができるようになれば、売上アップにつなげることも可能です。
JANコードの登録から申請方法
ここでは商品にJANコードを登録する方法をご紹介します。JANコードは申請を行い登録ができないと使用できないので注意が必要です。
①GS1事業者コードを登録
まずはGS1事業者コードを作成しましょう。
JANコードを自社で設定する場合には、財団法人流通システム開発センターへ申請を行い、JANコードの貸与を受けた企業や事業者が自社商品の登録ができます。
インターネットまたは書面で申請することで登録可能となっています。
②商品アイテムコードを設定する
GS1事業者コードの登録が済んだら、販売する商品の種類や色、内容量ごとにアイテムコードを設定します。設定する際は、同じ商品に違う番号を付けたり、違う商品なのに他と同じ番号を付けたりすることのないよう注意が必要です。
貸与されたGS1事業者コードが9桁の場合には、商品アイテムコードは3桁の「001~999」の間で任意に設定できます。
GS1事業者コードが7桁の場合には、商品アイテムコードは5桁の「00001~99999」の間で任意に設定できます
③取引先へJANコードの通知を行う
JANコードを作成し、シンボルの準備ができたら取引先にJANコードを通知します。
JANコードを確認した取引先は、自社の商品マスタに商品情報の登録をすることにより、バーコードリーダーを使って在庫管理システム等でその商品を扱えるようになります。
JANコードを使うことで効率的な商品管理が行え、検品作業や棚卸作業も効率的に進めることができます。
JANコードのチェックデジット
チェックデジットとは、右端の1桁の数字のことで、検査数字や検証数字とも呼ばれ、JANコードの入力や読み取り時に、数字列の誤りがないかを検知するために利用されます。
JANコードのチェックデジットはエクセルでも簡単に作成できます。
JANコードのチェックデジットをエクセルで作成する方法を動画で解説しました。
JANコードの作成方法
ここではJANコードを作成する方法をご紹介します。
JANコードを作成する方法は、エクセルとバーコード作成のサイトを利用する方法の2つがあります。
エクセルで作成
JANコードはエクセルで作成できます。 エクセルで作成することにより業務改善などに繋がりますよ。
JANコードをエクセルで作成する方法を動画で解説しました。
バーコードどころで作成
バーコード作成サイトの『バーコードどころ』では簡単にバーコードの作成ができます。
JANコードはもちろんのこと、ITFコードやNW-7、QRコードなどほとんどのバーコードの作成が可能です。
JANコードをバーコードスキャナーで読み取る
JANコードをはじめとするバーコードは、バーコードスキャナーで読み取ることができます。
バーコードを読み取るとカーソルの位置にデータが出力されるというのがバーコードリーダーの基本的な使用方法です。
またバーコードリーダーによって、あらゆるバーコードを瞬時に読み取ることができます。よって、業務効率化におすすめです。
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JANコードの読み取りができない原因
JANコードを読み込む際は、スキャナを使用するのが一般的ですが、いざ読み取ろうとしても以下のような理由で読み取りができなくなることがあります。
- バーコードの左右に十分な余白が無い
- 端が切れている
- 背景に色がついている
- スペースがつぶれている
まとめ
JANコードは有効活用することで商品管理や棚卸作業などの効率化が図れ、人件費削減や売り上げ向上など様々なメリットがあります。 今回の記事でご紹介したJANコードの作成方法・活用事例を参考にしてみてくださいね。